令和4年度 中学生合唱祭

10月4日に中学生合唱祭を開催しました。3年ぶりの会場はなんと北山の京都コンサートホール、それも大ホール。京都最大級のコンサートホールであり、数々の著名な指揮者や音楽家がその舞台に立ったクラシック音楽の殿堂での開催! スゴいのひとことです。
従来、合唱祭は校内の体育館で開催していましたが、3年前に保護者の方にもご覧いただこうと京都コンサートホールでの開催を決定。しかしあいにくのコロナ禍で合唱祭は2年連続で中止になり、今年も開催できるかどうか微妙でしたが教員・職員の尽力と関係者の皆さんのご協力、そして中学生たちの熱意によって晴れの舞台を実現することができました。

2022 中学生合唱祭

1年生

みんな緊張しているのかと思いきや、大舞台で伸び伸びとした姿を見せてくれた1年生たち。指揮者の指示により、両脚の間隔をサッと開けて歌う体勢に入る動きもサマになっていました。課題曲の校歌を歌うときは胸を張り、「洛南」の生徒である誇りを謳いあげました。なかには恥ずかしそうにしている生徒もいましたが、数百人の観客の前で歌うのは初めてのことなので、それは仕方ありません。自由曲は全クラスが合唱曲を選択。仲間を大切に思う気持ち、出逢いへの感謝、辛さを乗り越えたあとに得た希望、生きていることの喜びなど、歌に込められた想いを素直に伝えるその姿を見ていると、とても清々しい気分になりました。

金賞:6組 〜チーム声16〜 自由曲「あなたに会えて」
銀賞:1組 〜チーム竹の子〜 自由曲「マイバラード」
銅賞:7組 〜勝組バイソンズ〜 自由曲「時の旅人」

2年生

落ち着きのなかにグッと刺さる何かがある。そんな印象を受けた2年生の合唱。校歌のあとの自由曲では、全クラスがJ-POPの名曲を歌い上げました。みんなリアルタイムで聞いた楽曲から、誰もまだ生まれていなかった90年代のヒットソングまで、あたかもJ-POP史をひもとくようなその曲目はしっとりとしたバラード、指揮者のアクションを含めて最初からノリノリのアニソン、エモさ全開の映画主題歌など実に多彩。そのなかですべてに共通していたのが、声変わりの時期を迎えた生徒はハーモニーをつくろうと一生懸命に歌い、ほかの生徒はそれをカバーしようとやはり一生懸命に歌う姿。そんなところにもグッときた7クラスのステージでした。

金賞:7組 〜Angel大橋〜 自由曲「残酷な天使のテーゼ」
銀賞:6組 〜birds〜 自由曲「laughter」
銅賞:1組 〜チームよしひろ〜 自由曲「栄光の架橋」

3年生

3年生にとっては最初で最後の合唱祭。コロナ禍によりさまざまな制約があるなかでも、今できる最高の舞台を目指して練習を積んできたのでしょう。どのクラスも声量、ハーモニー、メリハリのすべてにおいて素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。また表現力がひときわ豊かなのは、さすが3年生。自由曲のなかには心象風景が歌われた楽曲があり、指揮者も伴奏者も歌い手も、それがどんな風景なのかを自分なりに考えた上で歌として表現している様子が伝わってきました。ともあれ7クラスとも甲乙つけ難いがんばりを見せた3年生たち。一人ひとりの声と想いが重なって響きあい、それが壮大な景色をかたちづくる。全クラスがそんな合唱を披露してくれました。

金賞:6組 〜七色生八ッ橋〜 自由曲「虹」
銀賞:4組 〜MSM41〜 自由曲「手紙」
銅賞:5組 〜D・monde(デイ・モンデ)〜 自由曲「ふるさと」

全学年・全クラス中、最も優れた伴奏に与えられる最優秀伴奏賞は、一生懸命に歌う友だちの声にしっかり耳を傾け、絶妙のバランスでピアノを弾いた点が評価され、3年5組の伴奏者に与えられました。おめでとう!


最優秀伴奏賞:3年5組 〜D・monde(デイ・モンデ)〜 自由曲「ふるさと」

来年も元気な歌声を!

当初の目的を果たすべく、感染対策に万全を期した会場には保護者の方にも多数お越しいただきました。皆さん、大舞台で繰り広げられる中学生たちの熱唱を心から楽しまれたようです。

全学年生徒にとって初めての合唱祭についての感想を聞いてみると「クラスの絆が深まった」「大勢の人の前で歌って度胸がついた」「合唱の奥深さを知った」といった声のなかに「歌うときはマスクを外すので、初めて顔を見た人がたくさんいた」という声も。本当に1日も早く、マスクなしの学校生活が訪れることを祈るばかりです。そして来年も京都コンサートホールに、中学生たちの元気な歌声が鳴り響くことを期待しています。

3年ぶりの合唱祭の開催には、本当に多くの方のお力添えをいただきました。運営・進行を引き受け、素敵なアカペラまで披露してくれた高校吹奏楽部の諸君、ありがとう。そして京都コンサートホールとその関係者の皆さんと、審査を担当してくださった大阪コレギウム・ムジクムの倉橋史子さんと久富望さんのお2人に、心よりお礼申し上げます。