令和5年度 高校生弁論大会

10月2日に高校生弁論大会を開催しました。各学年のクラス代表が3分30秒の制限時間をフルに使い、自分の思いの丈を語って優勝を目指す、言葉による体育祭。今年もアツかった大会の模様をお知らせします。

1年生

弁論は話す前から始まっている。そんなことを思わせた1年生の演題。本のタイトルや広告のキャッチコピーをほうふつさせるもの、さらには格言めいた言い回しのものまで興味をそそる演題ぞろいで、もちろん内容も充実しています。AIの脅威や世代間ギャップ、多数決の危険性といった社会問題について独自の意見を述べる生徒がいれば、スクールバス運用の可能性を検証する生徒がいる。趣味を趣味で終わらせないための方法や、やる気が出ないときの対処法が開陳されたかと思えば、一人でいるからこそ分かる人の温かみや、組織の歯車であることの喜びが語られ、さらには絵が描けることはクールでアツいといったエモい話が飛び出す。ひとつとして同じような話がなく、聞き手の興味を引き続けた1年生たち。2年生になったらどんな弁論が繰り広げられるか、今からとても楽しみです。

3組 通学革命はできるのか
6組 私の思考論
7組 はたらく歯車
8組 『最近の若者』の正体
2組 で、おわらせない
5組 多数派の支配
1組 人間はビッグデータ
9組 人生はすべて真逆
4組 絵が描けるってカッコいいんだぜ
優勝:4組 準優勝:7組 3位:3組、6組

2年生

性的マイノリティの人に気づかされた正しい知識を持つことの意味。ケニア人選手とのハグを通して再確認したスポーツの力。大阪府北部地震の後、好きな野球をすることで感じた希望。経験から得た大切な何かを、素直なことばで友人たちに語りかけた2年生たち。自分の気持ちを伝えられないもどかしさが他者との共感につながる、あえて苦手なことに飛び込むことで自分の世界を広げる、といった深イイ話にみんな真剣に聞き入っていました。また、AIにはない人間の強みとして想像力を強調したり、政治家の発言に惑わされることなく自ら考えて行動することの重要性を訴えかけたり、心を豊かにして勉強の作業効率を高める休憩の極意を伝授したり、はたまた宝塚歌劇団の魅力をさまざまな観点から分析したりと、まさにバラエティあふれる2年生たちの弁論でした。

8組 私とは
6組 休憩の極意
1組 マイナスにとび込め!
7組 宝塚の魅力
9組 思うところ
3組 AIと僕ら
4組 信じる
5組 伝わらない気持ち
2組 16歳の僕が今本気で伝えたいこと
優勝:3組 準優勝:8組 3位:2組

3年生

「人はそれぞれでいい」という時代の空気にあえて疑問を呈する。フェイクニュースに惑わされず、真の批判的精神を育むため新聞の読み比べを薦める。宇宙人に右はどちらかを教えるという例えを通して常識を疑えと諭す。自意識は強いのに、そのままの「自分」に抵抗がある自分からの脱却を訴える。確かな問題意識に裏打ちされた最上級生の弁論は、やはりひと味ちがいます。また、心理学を巧みに応用したじゃんけん必勝法の伝授や、自信を持つためにはまず人を信頼することが大切というアドバイスに、思わず「なるほど」とうなずく生徒も。さらに、ダイナミックな「オオタニサ~ン」の物まねパフォーマンスで場内をわかせたり、アメリカの大統領になるというありえない夢を達成するための道筋を語ったり、進路のことなどであれこれ悩みの多い友人を勇気づけるような弁論が印象的でした。

4組 真実は紙の上に
7組 Z世代のトリセツ
2組 本当に人はそれぞれでいいのか
6組 じゃんけんに勝つための心理学
3組 自信のもてなかった私
9組 大﨑のSHOW TIME!
5組 宇宙人に右を伝えられるか
8組 夢は大統領
優勝:3組 準優勝:4組 3位:7組