令和7年度体育祭「翔舞~結束が描く青春の軌跡~」

猛暑の後は向島グラウンドで熱戦!

秋分の日の9月23日、向島グラウンドで洛南高校(第62回)・附属中学校(第39回)の体育祭を開催しました。今年度のスローガンは「翔舞〜結束が描く青春の軌跡〜」。長く続いた猛暑もようやく鳴りをひそめ、秋の訪れを感じさせるまずまずの天候の中で、高校生と中学生が繰り広げた熱戦の様子をダイジェストでご紹介します。なお、今回の競技も学年別クラス対抗、ブロック別対抗の2本立てで行いました。

開会式〜応援合戦

吹奏楽部が演奏するファンファーレを合図に、開会式の始まりです。広いグラウンドの端から端まで、高校・中学の全生徒が一堂に会する様子はまさに壮観!
学校長挨拶では亀村俊実高校校長が、島崎藤村作とされる詩を引用しながら「きみたちの力いっぱいやる演技が見たい」と話した後、突然生徒たちに力強くエールを送ると、生徒たちも大きな声で「オーッ」とレスポンス。そのようすはまるでロックコンサートのようでした。生徒会長挨拶でも「吾等は行かん(会長)」→「心して(生徒)」という掛け合いがあり、グラウンドはすでにヒートアップ。
そんなノリのまま始まった応援合戦では、まず青ブロックの応援団が学ラン姿で入場し、静から動へ移行する見事なパフォーマンスを披露。続く黄ブロックの応援団は、1980年代に一世風靡した「ソイヤソイヤ」の掛け声にあわせキレッキレのダンスで対抗。ラストの赤ブロックはYOSAKOIソーランを彷彿とさせる舞いで体育祭気分をさらに盛り上げてくれました。

100m競走〜2人3脚リレー

早くも熱い応援合戦が繰り広げられる中、トップの100m競走がスタート。秋空に響く号砲とともに、X型に交差する2つのコースをランナーたちが次々と駆け抜けていきます。陸上部員がぶっちぎりの展開もあればデッドヒートもあり、すべてのレースから目が離せません。
続く2人3脚リレーはペアワークが重要となる競技。足元に意識を集中させながら前を向いて走り、次走者にバトンをつなぐという難題に一生懸命挑む2人に、客席から温かい拍手が送られていました。

綱引きⅠ〜障害物競走

綱引きといえば、高校陸上部顧問の柴田先生による絶妙MCがお約束。担任の先生もクラス名が書かれたプラカードを掲げ、生徒たちと一緒に30秒の戦いに臨みます。ところで今回は秒殺の勝負がなく、柴田先生も思わず「(綱が)動かない・・・」とうなる接戦が続出。これは各クラスが綱引き対策に力を入れた成果なのでしょう。
障害物競走では「跳ぶ」「でんぐり返る」「輪をくぐる」「ボールを箱の中に入れる」という4つのミッションに、全学年の生徒がチャレンジ。今回も最後のミッションに手こずる生徒が多く、今後はボールコントロールの精度を上げるための対策が必要のようです。

百足リレー〜リズム体操〜ブロック別教職員対抗リレー

百足リレーはその名の通り、2本の縄で男子は6人、女子は5人の足をひとつに結び、ムカデのように走るリレー。見事に転ぶチームが続出する中、無事走り抜いたチームを見ると選手どうしの密着度がかなり濃厚。どうやらくっつけばくっつくほど、足も呼吸もぴったり合うようです。
中学2年生によるリズム体操では、総勢286名の中学1年生が努力の結晶を披露。エモいJ-POPにあわせてみんな元気いっぱいに踊り、見どころの側転も見事にクリアすると、客席からひときわ大きな拍手がわき起こりました。
午前の部のラストは先生たちのリレー。ブロック優勝のカギを握る競技(?)ということもあり、8人の先生が目の色を変えて50mずつ走ります。そして、無事に走り終えると一転、皆さんどこかホッとしたような笑顔が印象的でした。

ブラスバンド・パレード

午後の部のスタートは吹奏楽部による演奏。ことし創部62周年を迎え、数々の大会で輝かしい成績を収めている全国屈指のブラスバンドが人気アニメ映画のテーマソングを披露し、心地よいランチタイムを演出してくれました。

マスゲーム〜洛南リレー

マスゲームでは、前が黄色、後ろが黒のTシャツをまとった総勢291名の中学2年生が登場。大阪・関西万博のテーマソングにあわせ、黄から黒へ、そして黒から黄への早替わりを見せると、お兄さん・お姉さんの演技を見ていた小さな子どもたちが「スゴい!」「おもしろい!」と大興奮。
洛南リレーは全学年によるクラス対抗リレー。陸上王国「洛南」の名にふさわしく、今回も素晴らしいレース展開となりました。日ごろ鍛えた成果を余すところなく発揮する陸上部員。ともに全力を尽くして走り切った後、健闘を讃えあう生徒たち。バトンミスを挽回してトップに返り咲くも、ゴール目前で転倒し悔し涙を流す生徒。中学生も高校生も、みんな感動的なドラマを見せてくれました。

ボール運びリレー〜綱引きⅡ

なによりバランスが肝心。そんな言葉がぴったりのボール運びリレーは、4人の生徒が担架の上にのせたボールを落とすことなくつないでいくという競技です。早く走ろうとするとバランスが崩れ、スピードを緩めるとボールが落ちない。「急がば回れ」 という至言を思い起こさせるリレーでした。
午後の部の綱引きも、柴田先生曰く「(綱が)動かない・・・」接戦が続々。わずか数センチの差で勝負が決まる。そんな息詰まるような対決はすべて見応え十分でした。

モッコリレー〜中3団体リレー

ボールを4個入れたカゴを、太い竹の棒に吊るした「モッコ」。それをバトンがわりに走者をつなぎ、最後は先生がカゴを持ってゴールを目指すモッコリレーは高校3年生の競技。トップでカゴを受け取る先生も、最下位のチームからカゴを託される先生も、「贈り物」を抱きしめるように走る姿は生徒たちとの強い絆を感じさせました。
名前だけ聞くと普通のようで、まったく普通ではない中3団体リレー。4人が長い棒をもって8の字型のコースを回る。残りの生徒が縄跳びのように棒の上をジャンプする。その棒を頭の上から先頭に戻す。これを何度も繰り返すこのリレーには、走力、遠心力に逆らう力、そして団結力の3つが欠かせません。

ブロック対抗リレー〜江州音頭・河内音頭

各ブロック、各学年の精鋭たちが勝利に向かってバトンをつなぐ体育祭の華、ブロック対抗リレー。抜きつ抜かれつのデッドヒート、高校陸上部員たちが見せる貫禄の走りなど、素晴らしいレース展開にグラウンド全体が大声援でつつまれ、向島の空の下にオール洛南にふさわしい一体感が生まれました
グラウンドにやぐらが登場すると、フィナーレの江州音頭・河内音頭の始まりです。江州音頭は仏教の経典がルーツとされ、河内音頭は江州音頭に影響されて生まれたもので、どちらも日本のソウルミュージック。「ヨイト ヨイヤマカ ドッコイサノセ」「エンヤコラセー ドッコイセー」というお囃子にあわせ、高校3年生が「人生で最後かもしれない体育祭」を笑顔で締めくくりました。

閉会式

学年別クラス対抗の優勝は、高校が1年:5組、2年:9組、3年:9組、中学は1年:6組、2年:7組、3年:3組でした。ブロック別対抗の優勝は青ブロック。閉会式では各クラスと各ブロックの代表に西村文宏中学校長から賞状とカップが手渡されました。西村校長による講評では、一体となって体育祭を盛り上げた生徒・保護者・教職員に、惜しみない賛辞が贈られました。

応援合戦の頂点は赤ブロック
デコレーションでは2連覇を達成

応援合戦でのパフォーマンスはもちろん、競技中も「笑門来勝」をテーマに中学・高校一丸となった声援で体育祭全体を盛り上げた赤ブロックが応援団の頂点に立ちました。また、赤ブロックはデコレーション2連覇の偉業を達成。3週間かけて完成させた、金太郎と鬼をモチーフとしたアートは迫力満点かつ芸術性も抜群でした。
「ALL IN ALL WIN」がテーマの青ブロックは幕末の勇士がモデルのデコレーションで士気を高め、「一世風靡」がテーマの黄ブロックは猛虎を描いたデコレーションで生徒たちに勇気を与えました。

みんなの心がひとつになったオール洛南の祝祭

今回も裏方として頑張ってくれた生徒のおかげで、体育祭を無事に終えることができました。進行、召集、用具準備にたずさわった運動部員、放送を担当した放送部員、記録を担った写真部員と放送部員、装飾に自慢の腕をふるった美術部員と書道部員、そして得点集計や掲示に奔走してくれた生徒会諸君、みんなお疲れさまでした!
また、今回も多くの保護者の方とそのご家族の方が、生徒たちに熱のこもった声援を送ってくださいました。本当にありがとうございました。

【結果】

学年別クラス対抗
高校1年 優勝:5組 準優勝:6組 3位:9組
高校2年 優勝:9組 準優勝:8組 3位:1組、3組
高校3年 優勝:9組 準優勝:8組 3位:5組

中学1年 優勝:6組 準優勝:1組、2組
中学2年 優勝:7組 準優勝:5組
中学3年 優勝:3組 準優勝:5組

ブロック別対抗
優勝:青ブロック

ブロック別応援
優秀賞:赤ブロック

デコレーション
優秀賞:赤ブロック