令和7年度 高校生弁論大会

9月29日に高校生弁論大会を開催しました。各学年ともクラスを代表する弁士たちが3分30秒の制限時間をフルに使い、自分の思いの丈を熱く語りました。

1年生

犬・猿・雉が桃太郎のお供に最適であることを、それぞれの象徴性から解き明かす。知的好奇心を満たす楽しさを、茹でほうれん草のメカニズムを通して解説する。車窓風景からさまざまな情報を得ることの意義を、自らの経験に基づいて紹介する。そんなユニークなテーマの弁論を披露した1年生。AIを利用して人の死をエンタメ化する昨今の社会に警鐘を鳴らす生徒や、少子高齢化社会を担う外国人労働が働きやすい環境づくりの重要性を説く生徒の話からは、社会意識の高さが強く感じられました。また、今後過ちをおかさないためにも恥ずかしい記憶を大切にする、苦手なヘビを克服するための努力をより良い人間関係の構築に応用する、といった主張も聞き応え十分で、体育館を埋めた聴衆から大きな拍手が送られました。

  • 8組 人はなぜ、ほうれん草をおひたしにするのか
  • 1組 犬・猿・雉は最適であったのか?
  • 9組 今思うこと
  • 5組 少子高齢化の時代を生きるー誰もが働きやすい日本―
  • 4組 登下校について
  • 6組 僕が今、言いたいこと
  • 3組 恥ずかしい記憶の取り扱い方
  • 7組 本当の勉強
  • 2組 ヤブヘビなハナシ
  • 優勝:3組 準優勝:5組 3位:2組

2年生

アメリカの入国審査での出来事から、排外主義について考え始めた。福島県で行われたフィールドワークでの出会いから、原発への関心をより深めた。一流の科学者との対話から、既成概念にとらわれないことの大切さを知った。オーストラリアのスーパーに生魚がなかったことから、日本の伝統食に関心を持った。2年生の部では、自らの経験を基にした弁論が目立ちました。SNSなど効率化重視の人間関係から信頼をつくることはできない、自分たちが信任した人の失敗を社会は無責任に問うべきではない、といった世の中の動きに疑問を呈する弁論にはみんな思わずナットクの様子。日本人が日本を誇りに思うことは決して間違っていない!一度きりの人生だからやらないよりやって後悔しよう!辛い時ほど明るく前向きでいるとなんとかなる!といった熱いメッセージも続出の2年生でした。

  • 5組 排斥
  • 8組 スシについて語らせてくれ!
  • 3組 自ら考える
  • 6組 僕たちは、この社会に必要か
  • 7組 我らニッポン
  • 1組 「信頼」を見直す
  • 4組 責任という虚構
  • 2組 悩んだらやろう
  • 9組 楽しい人生とは
  • 優勝:5組 準優勝:3組 3位:8組

3年生

思考なくして自由なし!そんな大人としての決意表明を行う生徒がいると思えば、モテる人、つまり他者に心地よい存在になるための奥義を開陳する生徒がいる。金欠に陥った大学教育を救うため社会保障の改革を訴える生徒がいれば、仲間と過ごした証しである制服について情感たっぷりに語る生徒もいるし、一つの世界観に染まってしまう語学学習の危うさをラテン語学習から得た知見に基づき指摘する生徒もいる。テーマの深さとともに、その幅の広さも魅力の3年生の弁論。EVがあまり環境に優しくない事実をエビデンスに基づき証明したり、時代にあった変化の重要性を世界的なJapanese Used人気を例に語ったり、読書がストレスフルな現代人にもたらす効用を述べたり、想いを行動に移すことの大切さを“Yes We Can”というパワーワードに乗せて発信したり、思い思いの主張が高校最後の弁論大会を盛り上げました。

  • 5組 制服が教えてくれた大切なこと
  • 1組 RAW STARS 〜荒削りな僕ら〜
  • 3組 Lingua sine ideologia
  • 6組 それ、ほんと?
  • 9組 モテるためには
  • 2組 右や左ではなく上へ
  • 7組 学術の現況から見るニッポンの行く末
  • 4組 社会的価値の流動性
  • 8組 現代人と読書についての一考
  • 優勝:2組 準優勝:1組、4組