無限の可能性に満ちた未来へ、全力疾走
10月3日と4日の2日間、中学・高校合同の文化祭を開催しました。今年度のスローガンは「KeeP movingーまだ見ぬ高みへ―」。無限の可能性に満ちた未来に向かって動き続ける(KeeP moving)生徒たちが、全力を尽くして創りあげた文化祭の様子をお知らせします。


10月3日 各学年・各クラス・各クラブが渾身の作を披露
全大会の舞台は、中学・高校の全生徒で埋め尽くされた第一体育館。まさに壮観ともいえる光景が、文化祭が「オール洛南」の行事であることを物語っています。高校生徒会会長による力強い開会宣言に続き、亀村俊実高校校長が登壇。その挨拶の中で「チーム」で人をもてなすことの意義が述べられると、みんなナットクの様子でした。
続いて登壇したのは、講師としてお招きした原晋さん。箱根駅伝で8度の総合優勝を誇る、青山学院大学陸上競技部・男子長距離ブロックを率いる名将であり、テレビのバラエティでもおなじみの原監督です。講演ではユーモアあふれる話ぶりでみんなをグイグイ引き込み、質疑応答では生徒を登壇させるなどのムチャぶりで会場を大いにわかしてくださいました。
全大会のラストは、高校吹奏楽部によるビッグバンド・ジャズのメドレー。部員たちもステップを踏みながらプレーする、スイング感たっぷりの演奏が祝祭ムードをさらに盛り上げました。
本館には1階から4階まで、生徒たちが創意工夫を凝らした展示がずらり。中学1年の学年展示では、夏休みの課題の成果を発表。「おいしいアイスてんぷらのつくり方」や「ハンディミストファンの効果」などに関する自由研究の結果と、「江戸時代の文化」や「ラムセスⅡ世」を題材とした歴史新聞はみな力作ぞろいでした。中学2年は新しい試みとして、歌や楽器演奏、大道芸やダンスなどの発表にチャレンジ。各チームが練習の成果を披露すると、教室を埋めた観客から大きな拍手が贈られました。中学3年生は、難民学習の一環として行った古着回収プロジェクトの取り組みを紹介。会場でも回収を行い、多くの保護者の方に古着を寄附していただきました。
脱出ゲーム、ジェットコースター、コーヒーカップ、ホラーハウス、シューティングゲームなど、高校のクラス展示は今回もバラエティ豊か。どの会場にも長蛇の列ができ、整理券完売や待ち時間1時間以上も珍しくありません。列の中にはお子さま連れのご家族もいらっしゃり、そんな方たちを「申しわけありません」「もう少しお待ちください」と丁寧にもてなす生徒の姿は頼もしく、とてもほほえましいものでした。呼び込み担当の生徒も、小さな子どもには笑顔で親しみやすく、保護者の方には礼儀正しくというように、呼びかける相手に応じて言葉づかいや口調を変えていたのが印象的でした。
生徒たちの展示にかける意気込みは想像以上に強いようで、ある2年生は「去年は内装が全然ダメだったので、ことしは絶対にカッコいいデザインにしたくて。みんなで反省点を洗い出した上でアイデアを出し合ったので、満足のいく内装になりました」と自信満々。その言葉どおり、2週間かけてつくりあげたという共同作業の結晶の出来栄えは、想像以上にレベルの高いものでした。
ところで高校生のクラス展示のお約束といえば、担任の先生イジリ。今回もアトラクション名に先生の名前をフィーチャーしたり、先生の肖像写真を入口に掲げたりするクラスが続出。イジリにあった先生にホンネを聞くと「しゃあないですね」と少し苦笑いした後、「それだけ生徒との距離が近い、というふうに考えています」と、うれしそうに答えてくれました。
もちろん、各クラブの展示発表も大盛況。書道部、美術部、地理歴史研究部、合同展示に取り組んだ写真部・俳句創作部・文芸部は部員渾身の作品で観る人を魅了。茶道部は中学・高校ともに一期一会に努め、将棋部と囲碁部は有段部員が挑戦者と対決し、華道部は生花体験のワークショップを開くなどしてお客さまをおもてなし。そして競技カルタ部、鉄道研究部、クイズ研究部、ESS部、ディベート部、コンピュータ部、中高理科部、放送部、中高合唱部はイベントを通して訪れた方を楽しませました。また、ボランティア同好会は能登半島地震復旧・復興支援販売会を行い、図書館で開催された古雑誌即売会と同様、今回も多くの方から浄財をお寄せいただきました。
室内ライブではピアノやバイオリンを習っている生徒が自慢の腕を披露。こちらも毎公演、多くの観客を集めていました。
グラウンドには高校生による模擬店が登場。焼き鳥、フランクフルト、ピザ、わたあめ、ポテトフライといった定番からイタリアン・スナックのパリツォーネまで、さまざまなグルメが勢ぞろい。みんなお目当ての屋台に長い列をつくり、中には5軒をハシゴという強者も。おいしそうな匂いが充満したグラウンドはお祭り気分いっぱいでした。
1階の玄関ホールには中学・高校ともに2026年度から採用の新しい制服が展示され、多くの保護者の方が20年ぶりに一新される制服を写真に収めたり、職員に質問されていたりしました。










10月4日 みんな雨にも負けず、ノって、食べて、大満足
文化祭2日目のお楽しみはグラウンドで開催の「青春の広場」ですが・・・あいにくの雨。それでもライブステージではバンドやダンスユニットが熱いパフォーマンスを続々展開。観客は雨に濡れながら、声を張り上げ拳を振り上げたり、飛び跳ねたりして友だちの熱意にハイテンションで応えていました。そんなみんなの想いが空に伝わったのか、午後には雨も小降りに。その中で、グラウンドの盛り上がりは最後まで静まることはありませんでした。
書道部のデモンストレーションは会場を第二体育館に移して実施。色とりどりの衣装をまとった12人の部員たちが、音楽にあわせて「挑戦」「記憶」「切磋琢磨」と大書すると、体育館は歓声に包まれました。
残念ながら高校吹奏楽部の公演は雨天中止となりましたが、第二体育館では中学吹奏楽部が熱のこもったステージを披露。フルートのアンサンブルに続き、アニソンやJ-POP、はたまたハードロックなどを演奏するたびに温かな拍手が贈られました。
2日目のグラウンドには模擬店に加え、キッチンカーがずらり。からあげ、ケバブ、串焼きなどのガッツリ系メニューからクレープ、パフェ、チュロスなどのスイーツまで、プロの料理人が腕によりをかけてつくったお祭りグルメにみんな大満足のようでした。
有志の生徒たちによる「らくなび」課では、今年度も公式ホームページの「らくなび」を展開。各展示の詳細(動画もあり)や待ち時間を発信する同ホームページはスマートフォンやタブレットで閲覧でき、ご来場いただいた多くの方にご利用いただきました。










幾つもの「ワンチーム」が盛り上げた文化祭
各学年・各クラス・各クラブがそれぞれ「ワンチーム」となって取り組んだ文化祭は、今年度も大いに盛り上がりました。みんなで力を合わせ、ともに楽しんだ2日間が生徒一人ひとりにとってかけがえのない思い出となれば、そんなにうれしいことはありません。生徒たちが来年も、すばらしい文化祭を実現してくれることを期待しています。
最後になりましたが、あいにくの天気の中お越しいただいた保護者の皆さまと卒業生の皆さまには、心より感謝申しあげます。
