令和7年度 高校1・2年校内柔道大会

柔道は勝ち負けを越えた「校技」

2月6日、第一体育館で高校1・2年の柔道大会を開催しました。洛南では柔道を「校技」と位置付け、男女ともに体育の授業を通して「精力善用」と「自他共栄」、つまり心身のエネルギーを最大限に生かし、互いに敬いながらともに栄えるという、柔道の精神を身に付けていきます。半世紀以上の歴史を持つ柔道大会は単なる勝ち負けを越え、授業の成果を相手とともに確かめ合う、またとない人間形成の機会なのです。

いつもと違い、色付きの柔道畳が敷き詰められた体育館内はとてもカラフル。モスグリーンと赤の試合場が一つ、青と黄の試合場が二つと、合計三つの試合場で競技が行われます。真冬とはいえ暖房がしっかり効いた体育館内は、選手たちの熱気もあいまってぽかぽかです。

開会式では、亀村俊実校長が詩人で書家の相田みつをの詩を引用し、自らを守り、相手をおもんぱかる「受け身」の意義とともに、礼の心を持って応援することの大切さを選手と応援団に語りかけました。その後、柔道部顧問の間嶋先生による注意事項の説明、柔道部主将による力強い選手宣誓が続き、いよいよ大会の幕開けです。

場を盛り上げた演武とトーク

柔道大会といえば、試合と同じくらい盛り上がるのが柔道部員による演武。今回も9名の黒帯たちが礼法、反則技、危険技などのデモンストレーションをオーバーアクション気味に披露してくれました。腰を引いてひたすら逃げ回る、お互いに手の指と指を組み合わせてダンスのように畳の上をぐるぐる回る、奇声を上げる、などなど。あたかもコントを思わせる演武の後は一本勝ちが披露され、そのたびに歓声がわき起こります。
ある部員が仲間の背中をパンパン叩いて気合いを入れるパフォーマンスを見せると、間嶋先生がひと言、「これはマネする必要ありません」。先生の軽妙なトークは、選手たちの緊張を和らげるのにひと役かったようです。

試合は1・2年クラス対抗団体戦と2年生女子個人戦のふた通り。トーナメントの団体戦は1・2年とも1クラス5名が出場し、1年は立技部門3名と寝技部門2名という布陣で試合に臨みます。女子個人戦は総当たり戦です。試合時間は2分。選手の安全を第一に考え、危険な技の禁止など通常の競技ルール以外に洛南高校特設ルールを別に定めています。

クラス一丸となって大会を謳歌

「ドン、ドン、ドン」と体育館中に鳴り響く太鼓の音を合図に、熱い戦いの始まりです。審判は三試合場とも柔道部の先生とコーチが務め、公式試合と同じキリッとしたブレザー姿が本格的です。
選手たちはみんな、体育の授業や放課後の練習会で培った技を余すところなく発揮していきます。柔道部員と違って、一般生徒は投げ技なんかできないだろう・・・そんないじわるな憶測を見事に裏切るように、1年、2年ともに華麗な一本勝ちを決める選手が続々。互いに力を振り絞った結果、引き分けに終わった選手たちはみんなヘトヘトの様子ですが、最後はしっかり一礼して退場する姿には清々しいものがありました。
友達に誘われたから、クラスの中で体が大きい方だから、純粋に面白そうだからなどなど、一般生徒の出場動機はさまざま。ある1年の男子生徒は「駆け引きのある柔道は結構頭を使うので、そのあたりが面白くて興味を持ちました。試合には負けて残念ですが、また来年がんばります」と笑顔で話してくれました。

団体戦には柔道部員も出陣。1年、2年、いずれも各クラス2名まで柔道部員の出場が認められ、中には柔道部員同士の対戦もあり、その試合は迫力満点。組み合ったときの目つき、体さばき、そして技のキレ、そのすべてが「さすが黒帯」といった感じです。そんな柔道部員に対して一般生徒も果敢に攻め、もう少しで引き分け?という対戦もいくつかありましたが、最後は惜しくも一本負け。やはり1年と2年のどちらも、柔道部員の壁は厚いようです。
柔道部員が登場すると応援席も一段とヒートアップ。クラスの名誉をかけて奮闘する柔道部員たちに、みんな熱い声援を送り、押さえ込みに入るとカウントダウンを始めるなど、クラスが一つになって柔道大会を謳歌している様子が印象的でした。柔道部の主将に話を聞くと、「この大会を通して、柔道の楽しさがみんなに伝わるとうれしいです。もちろん相手が柔道部員じゃなくても、いつも真剣勝負を心がけています」と答えてくれました。

2年生女子個人戦は全試合、一般生徒同士の対戦でしたがみんな堂々とした戦いを見せてくれました。ある生徒に話を聞くと、「中3の授業で柔道が好きになり、高校に上がったら大会に出ようと決めていました。放課後の練習会で黒帯の人たちと稽古しているうちに、少しずつ強くなってきたような気がして。得意技は大内刈りから大外刈りへの連続技です」とハキハキと答えてくれました。

人のためにがんばる幸せな力

亀村俊実校長は閉会式での講評で、柔道大会を通して得られるものとして次のように述べました。「自分の応援が届くうれしい時間。声援を力にするうれしい経験。人のためにがんばる幸せな力」。この言葉通り、柔道大会が生徒たちにとって、かけがえのないものを得る機会となれば、そんなにうれしいことはありません。また、間嶋先生は今回の大会を「例年より安全かつ高度な技が披露された」と評価。生徒たちの意識と実力は、回を重ねるごとに着実に上がっているようです。

今回の柔道大会も、多くの生徒の協力により無事開催することができました。柔道場からたくさんの畳を運び、試合場をつくってくれた柔道部員、得点集計などを担当してくれた生徒会役員、的確なアナウンスで大会を盛り上げてくれた放送部員、みんなありがとう。最後は一般生徒も畳を背負ってあと片付けを手伝い、伝統ある柔道大会はその幕を閉じました。

結果は以下の通りです。

【クラス対抗団体戦】

1年
優勝:6組 準優勝:8組 3位:5組、9組
2年
優勝:8組 準優勝:1組 3位:4組、6組

【2年生女子個人戦】

優勝:7組 松岡さん 準優勝:4組 山本さん