令和7年度 長距離記録会
2月6日(金)、洛南高等学校向島グラウンドにて、令和7年度最後の全校スポーツ大会となる長距離記録会が開催されました。春を思わせるような温かい日差しが降り注ぐ、絶好のスポーツ日和のなか、09:00から中学3年生の部が、10:30から中学2年生の部が、12:30からは中学1年生の部が、それぞれ開催されました。
開校以来続く伝統のスポーツイベント
長距離記録会は、令和3・4年度のコロナ禍による中止以外は、洛南高校附属中学校開校以来ずっと続けられてきたイベントで、生徒たちはこの1ヶ月間、体育の授業を練習に当ててきました。最初は学校のグラウンド2〜3周から始まって、最終的には15周を走ります。学校での練習以外にも、個人で練習を重ねて記録更新を狙う生徒も少なくないそうです。
体育授業での練習成績により、各学年をA・Bの2グループに分け、それぞれのグループから1名ずつ選んでペアを作ります。Bグループの走行時はAグループが、Aグループの走行時はBグループが、それぞれペアの相手の記録係を担当します。
当日はグラウンドに描かれた、1周375mの長方形トラックを8周、計3,000mを走ります。ゴールスポットはトラック内部に設置されており、そこへの侵入ポイント付近に3つの記録係エリアが設けられています。記録係はペアの相手の残り周数に応じて「残り3周」「残り2周」「残り1周」の各エリアへ移動し、走者に残り周数を示しながら応援と記録を行います。


洛南高校陸上部長距離チームによる先導・伴走
各学年の部とも、生徒会の進行による開会式で幕を開けます。西村学校長による開会のあいさつに始まり、生徒会代表によるあいさつ、生徒代表による選手宣誓、競技ルール説明、そして準備運動へと、滞りなくプログラムが展開していきます。
開会のあいさつでは、「走るという動作は、あらゆるスポーツのなかで基本となる運動動作です。そして、一人一人の記録が積み重なって、クラスの結果につながっていきます。1ヶ月前、練習を始めた時の自分を超えられるように頑張ってください」と、記録会に向けたメッセージが送られました。
あわせて、「本日は高校の学校行事があるなか、高校陸上部の皆さんには大変お世話になりますが、よろしくお願いします」と、先導・伴走を務める洛南高校陸上部長距離チームへの謝辞を述べられました。
洛南高校陸上部(長距離)は2025年も京都府の絶対王者として君臨し、11月の京都府高校駅伝で11年連続32回目の優勝(11連覇)を達成。前田結人、谷口僚哉、貝原悠里ら3年生を中心に強さを見せ、12月の全国高校駅伝(都大路)へ京都府代表として出場しています。


さまざまなかたちの応援のなかで
開会式を終えると、先生から競技前の注意事項が告げられます。走行中に気分が悪くなった場合には、他の走者を妨げにならないようコースの外側を歩き、回復したらコースに戻るなど、体調や安全に配慮しながら、「最後まで走り切る」という大会目標を達成するよう激励の言葉が送られます。
続いて、スタート準備が告げられると、黄色、紫、緑などクラスを示すハチマキを頭に巻いたBチームの生徒が続々とスタートラインに集まります。これまでの練習の成果を発揮し自己ベストを更新する、あるいは「最後まで走り切る」、それぞれに自分自身との闘いに挑むとあって、皆、緊張の面持ち。
一方、Aチームからは、「○○くん、がんばれー!」とペアの相手やクラスメートに向けた声援が飛び交います。
そしてピストルが鳴り、競技がスタート。スタートライン手前に陣取っていた生徒たちが一斉に駆け出し、後方にスタンバイしていた生徒たちも後に続きます。先導を務める洛南高校陸上部は、後ろに続く先頭グループにこまめに視線を送り、ペースをコントロールします。スタート直後は団子状態だった先頭グループも、トラックを半周するあたりからは、陸上部を先頭にきれいな一直線を描くようになり、先導する洛南高校陸上部の華麗な走行フォームが一段と目を引きます。
「ファイト〜」「いいぞぉ、そのペースでー!」「がんばれー!」「まだまだいけるぞー」など、あちこちで声援が飛び交うなか、「現在トップは○組の○○さんです」「トップ集団はそろそろ残り4周となりました。ペアの記録係は《残り3周エリア》へ移動してください」など放送による解説や案内が入ります。1年生の部、Aグループの競技においては、「なんと、トップの〇〇くんは現在〇〇分! 3年生を上回るペースです!」と興奮気味なアナウンスが入り、グラウンド全体から「おお〜」と感嘆と驚きが入り混じったどよめきが起こりました。ちなみに、その注目の走者はその後も首位をキープしたままゴールし、見事、全学年トップの個人記録を打ち立てました。
ゴール後、本人に話を聞いてみると、「早い段階から記録を意識して、毎日特訓を重ねてきました。ペース配分についても戦略を立て、序盤はあえてセカンドグループで体力を温存し、中盤から一気にスパートをかけて最後まで走り抜きました」と、記録に懸けてきた情熱を語ってくれました。


「ラン & ウォーク」で挑むそれぞれの壁
競技中盤に差し掛かり、4周目、5周目あたりからは脇腹に手を当て、少し前屈みになりながらコース外側を歩く生徒がちらほら見られるようになります。ペアの記録係やクラスメートがさりげなく横に付き、何やら声掛けしながらしばらく一緒に歩いていると、やがて元気を取り戻し、再び走り出す……。そうしたケースをよく目にしました。
そうした一人の生徒にゴール後、話を聞くと「練習では15分の壁が破れなくて、悔しい思いのまま本番を迎えました。途中でしんどくなって歩く場面もあったけど、15分の壁を破りたくて、自分自身を奮い立たせてがんばりました(3年生女子)」と、目標達成した喜びを語ってくれました。
また、思うように体力が回復せず、ゆっくりと走り出したかと思うとすぐに疲れて再び歩き出す……を繰り返す生徒もあり、最終周のトラックを、足を引きずるように小走りする横にクラスメートが駆けつけ、「そうだ! 自分のペースでいいんだ!」「がんばれ! あと半周!」と励ましたり、なかには小躍りしながら伴走し「〇〇、がんばれ! 〇〇、がんばれ!」と明るく元気づけたりと、温かい声援のなか、ゆっくりとゴールすると、「やったァー! ○○くん!」「カッコイイぞ!」「すごい!」と大歓声と盛大な拍手の渦。そうした様子に、ふと、「あまりに目立つ応援は、本人の負担にならないのかな」と疑問に思い、ゴール後、グラウンドに足を投げ出している本人に質問をぶつけてみました。
すると、「いえ、全然、負担に感じませんでした。ほんとうに、みんなが応援してくれていると思うと、『頑張ろう!』という気持ちがどこからともなく湧いてくる感じがして、走り抜くことができました(2年生男子)」と、肩で息をしながらも、生き生きとした表情で答えてくれました。
Bグループの競技に続いて、入れ替わるかたちでAグループの競技が行われ、両競技が終了すると、生徒会の進行による閉会式へ……。この流れは全学年とも同じ。
閉会式では、「男子個人の部」「女子個人の部」それぞれ上位3位の名前と、「クラス総合の部」として優勝・準優勝のクラスが発表され、それぞれに表彰状が授与。そして学校長と生徒会からのあいさつで締め括られます。
閉会式終了後、グラウンドのあちこちで記念撮影をするクラスや、競技を振り返りながら互いの健闘を称え合う姿が見られました。
長距離走は個人の戦いという側面が強い競技ですが、仲間との共感や承認が、走る背中を力強く押してくれる。そんなことを改めて感じさせてくれる一日となりました。


「クラス総合の部」の結果は、以下の通りです。
中学3年生の部
優勝:4組、準優勝:5組
中学2年生の部
優勝:6組、準優勝:3組
中学1年生の部
優勝:6組、準優勝:7組
