洛南高等学校附属小学校 校長 安場 光弘

洛南高等学校附属小学校校長 安場 光弘

校長挨拶さあ、共に

 洛南高等学校附属小学校は、「心」「学」「身」を教育の三つの柱として、12年一貫教育の根幹を確立させる願いのもと、2014年に開校し、出発いたしました。現在、中高全ての学年に、その卒業生が及んでいます。

 洛南学園は、学祖弘法大師空海の設立された「綜芸種智院」をその起源としております。「様々な領域に関する知識の種を植える」ことを実現し、その土台の元に自らの夢の実現に向けて羽ばたいていってもらうのが、大師の教えに通ずる我々の願いであります。

 何事にも興味を抱き、その真理を探究し、発展理解させていく、その成長過程の一助に本校がなれるとすれば、この上ない喜びでもあります。

 「我らは行かん 心して」 自分の夢に向かって、笑顔を忘れず、ひたすら進んでいく、児童たちがそんな学校生活を送っていただけるよう、頑張ってまいります。

 皆さんと共に学べる日々を楽しみにしています。

教育方針3つの柱で、自らを伸ばしていく教育。

賢く、熱く、おおらかに生きる力のある「人」を育みます。

  • 心

    仏教の教えを
    日々に生かす。

    窓は「ふく」のではなく、「磨く」のだと教わる。
    美しくなっていくのは、自分の心なのだと知る。

  • 学

    「自分から学ぶ」
    習慣を身につける。

    本当にわかると、もっともっと知りたくなる。だから、もっとおもしろくなる。

  • 身

    体を動かし、団結や
    公正さを学ぶ。

    ボールが弾み、身体が弾む。だんだん心も弾んでくる。力を合わせる瞬間。それが楽しい!

  • 御影供
    月に一度、御仏様に供養をささげ、
    自らを振り返る機会を得ます。

    全校児童と教職員が
    心ひとつに集う大事な行事です。

  • 感謝の心や命の大切さを学び、
    自らを振り返る静かな一日です。

    いったん立ち止まって自らを振り返ることで、仏の教えを胸に刻みます。

  • 日々の学校生活の中に
    心の教育があります。

    仏教の教えに触れる理由。
    それは毎日の生活を人間らしく、節度あるものにしていく秘訣があるからです。

  • 生活即学習、学習即生活の実践

    学ぶことが自然に生活の一部になります。

  • 日々の積み重ねこそが
    真の学力を育みます。

    本校の学びは、知を探求する一生続く学び。受験勉強にとどまることなく、先々まで身を助ける真の学びです。

  • 仲間とともに磨き合える、
    よい環境があります。

    真剣な時間をともに過ごすから、本当の学力と仲間が得られます。

  • 「身」の教育が必要です。

    知と心と身体のバランスがとれていてこそ、生きる力のある人と言えます。

  • 体験的な行事を通じて、
    健全な心身と協調性を養います。

    真剣に取り組むからこそ生まれる、本当の明るさと楽しさと連帯感があります。

  • 児童会・委員会・クラブ活動を通じて、社会性を育みます。

    どんなに困難なことでも仲間とともに協力すれば達成できます。

小中高一貫教育「学校らしい学校」、
「子どもらしい子供が育つ場」を。

小学1・2年生

自己を尊重せよ。

小学校1・2年生は、自他の認識が確立されながらも、まだまだ自分中心の世界にいます。まずは、「自分が大切」な存在だということ、自己肯定感を持たせてあげたい。そこから、あの子も「かけがえのない自分」なんだって、わかってほしい。

学習の基礎はやっぱり「読み・書き・そろばん」です。

これから12年間の一貫教育を受けるにあたり必要不可欠な能力をじっくり養います。新しいことを「知る」ことの楽しさを醸成し、勉強することを好きにさせます。

丈夫な身体。それが12年間の、そして、生涯のすべての礎です。

早寝早起きの習慣化、好き嫌いなく何でも食べる食育、家庭でも心がけていただきたいことですが、それを学校がサポートします。願わくは、12年間、遅刻早退欠席ゼロを目指しましょう!

小学3・4年生

花を愛でること。
動物をかわいがること。

他者を大切に思う心、大切にする行為。当たり前のことは、本当に当たり前のこと?君は花を見てキレイだと思えるの?動物や虫を大切に扱える?自分のことは大事?隣に座っている友人たちは?

抽象的思考へのスムーズな移行を。

具体的なモノが目の前にないと考えられないという思考から、あらゆる事象を抽象的に捉えられる思考への移行は、子どもたちにとって案外大きな転換です。この転換をスムーズに行うことで、学習のつまずきをなくします。

食べるということ。
生かされているという感覚。

毎日を健康に過ごせるのは、しっかりご飯を食べているから。そんなことから、毎日の生活に感謝して、「生かされている」という感覚が生まれてくればいいな。生きているって素晴らしい。

小学5・6年生

社会に献身せよ。

家族の喜びは自分の喜びになります。友だちの笑顔で学校が楽しくなります。低学年のお世話や学校・地域での役割を果たすことを通して、社会に献身することの大切さを体感していきます。「社会の雑巾になる」心を!

整理されたカリキュラムのなかで、じっくりと勉学に取り組む時期です。

小学校の教育課程と中学校のそれとは、重複するような内容を含んでいる部分があったり、逆に独立性が高すぎて小学生に理解しにくい部分があったりもします。現在の中高の教員が小学校で教鞭をとることで、先を見据えた授業を展開し、大学入試までを見据えた指導が出来ると考えています。
中高で長年教えてきた教員が、小学生年代で、中学生年代で、身につけてほしいと考えてきた内容をじっくりと身につけてもらいます。

ゴールデン・エイジ。

一人で身体を動かすなんて楽しくない。仲間とともに競い合い、時には協力し合ってこそ楽しい。人生のなかで最も神経系が発達するこの時期に様々な身体操作を伴った経験を積ませたい。勉強だけでは学べないことを仲間と汗を流すことで身につけていこう。

中学1・2年生

認め合う、助け合う、許し合う、高め合う、大切な仲間。

6年間で築かれた友との絆。環境を一新することで、大人への一歩を踏み出しながらも「4つの合う」をいつも意識して精神的にもひとまわり大きく成長してくれることを願っています。

クラムジーを乗り越え、さらなる身体的充実を。洛南は、体育的行事が非常に多い学校です。

急激な身体的成長は、今までできていたことが一時的にできなくなるクラムジーという現象を引き起こします。でも、それは一時的なものでしかありません。洛南は、スポーツ・行事が大好きな子どもを育てたいのです。中高では、春のバレーボール大会に始まり、水泳大会、体育祭、サッカー大会、バスケットボール大会、長距離記録会、柔道大会と、その季節にあった各種スポーツ大会が繰り広げられています。附属小学校からのみなさんが躍動する姿を早く見たいものです。

中学3年生・高校1年生

再び自己へと帰ってくる。

自分が大切な存在だと知り、社会の仕組みを知っていくなかで、では、自分には何ができるのかと考え、再び自己の存在意義というものを考えはじめる頃です。答えなどありません。大いに悩めば良いのです。悩む時間を確保します。

中学3年から高校の課程を先取り。受験ロスのない一貫教育のメリットです。

中学校から高校への教育課程をスムーズにつなぎ、体系的に学んでいきます。中学生のうちに大学入試問題にチャレンジするなんてことも。

高校2・3年生

真理を探求せよ。

洛南生は、絶えず真理を探求し続けます。それはなにも高校生の年代だけではありません。洛南という枠を出て行く青年たちには、いつまでも真理を探求し続ける心を忘れないでほしいのです。自己を尊重するために。社会に献身するために。

高校2年で文系・理系を選択。早めに高校課程の内容を修了し、残る日々は総合的な視点で学びを深めます。

具体的に受験を視野に入れ、指導の細やかさを増します。不安になりがちな時期ですが、自信を持ち、自ら難関に立ち向かう強さを大事にします。

飛躍への厳しい試練。

洛南での12年間を終え、新たな世界へ旅立つ子どもたちの、その旅立ちを支えるものも、この12年間で養ってきた身体です。陰になってその身体を支えてくださった保護者への感謝を胸に、子どもたちは旅立ちます。

大学進学
  • 東京大学
  • 京都大学
  • 大阪大学
  • 神戸大学
  • 北海道大学
  • 東北大学
  • 一橋大学
  • 東京医科歯科大学
  • 名古屋大学
  • 九州大学
  • 滋賀医科大学
  • 京都府立医科大学
  • 奈良県立医科大学
  • 大阪市立大学
  • 同志社大学
  • 立命館大学
  • 関西学院大学
  • 関西大学
  • 早稲田大学
  • 慶應義塾大学
  • 中央大学

附属小学校の卒業生は附属中学校に接続。

附属小学校を卒業した児童は、原則として附属中学校に進学するものとします。(ただし、著しく学習意欲が乏しく、また本校の教育理念への理解が得られず、それらの改善の可能性が認められない場合を除きます。)